マンガ『スプライト』SF好きにおすすめ!面白い!時間サバイバルの魅力とは?

『スプライト』:時間の波に飲み込まれるSFサバイバル漫画

SF漫画『スプライト』をご紹介します。『スプライト』は1994年から1997年にかけて連載され、全10巻で完結した作品です。複雑な時間の概念とサバイバル要素が融合したストーリーで、読者に強い印象を残しています。


ストーリー概要:二重人格のヒロインと時間の「黒い波」

『スプライト』は、女子高生・朔本真奈美を主人公にした物語です。彼女には二重人格があり、普段はおしとやかな「真奈美」と、活発で大胆な「ナミ」というもう一つの人格が存在します。この二重人格設定が、物語の展開にユニークな視点を加えています。

物語の序盤では、真奈美の親戚である高校生・高村徹が同居を始め、彼との関係を軸に、学園コメディ的な要素が展開されます。しかし、物語が進むにつれて、「黒い水」や「黒い津波」と呼ばれる現象が発生し、世界は一変します。これが、時間に関する壮大なSF要素を持つ物語の幕開けです。


第一部:黒い津波と生存者たち

物語は突然、街全体を飲み込む「黒い津波」が襲うシーンから急展開します。この現象により、マンションの最上階を除くすべてが飲み込まれ、主人公たちは孤立した状況に置かれます。生存者たちは、なぜこのような現象が起きたのか、その正体を探りながらサバイバル生活を送ります。

「黒い水」はただの水ではなく、実は時間そのものであることが後に明らかになります。この「時間の波」は、通常の時間の流れとは異なるものであり、物語の中心的な謎となります。


第二部:2060年へのタイムスリップ

黒い津波が引いた後、登場人物たちは、自分たちが2060年の未来に飛ばされていることに気づきます。未来の世界では「加齢症」と呼ばれる病が蔓延しており、急速に老化が進行するため、大人たちはほとんど死滅しています。生存者たちは、この未知の環境でどう生き延びるかを模索しながら、次々と訪れる危機に直面します。

未来世界では、「レギオン」という巨大な生物が登場し、彼らとの戦いも物語の重要な要素となります。このタイムスリップと異形の生物が、SFとサバイバルの緊張感を一層高めています。


時間とサバイバルの要素

『スプライト』は、時間を「黒い水」として描き、その時間に飲み込まれるという独特な設定が特徴です。通常の人間にはこの「黒い水」は見えず、時間に抗う理由を持つ者だけがその存在を認識できます。この設定が、物語に一種のミステリアスな要素を加えています。

さらに、マンションの生存者たちは、それぞれが個性的なキャラクターで、物語の進行とともに対立や協力関係が描かれます。対馬という元ヤクザのキャラクターは、主人公スーを守る役割を担い、ストーリーに重要な影響を与えます。また、飼い犬のアルベルトも異常な能力を持ち、物語に超常的な展開を加えています。


未来の世界と謎の少年トキオ

物語が進むにつれて、スーは10年前に失踪した弟トキオの記憶を取り戻します。トキオは、時間を超えて様々な時代に現れる謎の少年であり、彼の存在が物語に新たな謎をもたらします。また、現代との接点となる西村哲也からのメールも、重要なストーリーの一部です。


まとめ:『スプライト』の魅力と特徴

  • 全10巻で完結したSFサバイバル漫画
  • 二重人格のヒロインと、時間の「黒い水」による独特な設定
  • 未来の世界でのサバイバルと巨大生物との戦い
  • 時間の概念をテーマにした複雑なストーリー展開
  • 個性的なキャラクターたちが織りなすドラマ

『スプライト』は、時間にまつわる哲学的なテーマと、緊張感のあるサバイバル要素が融合した作品です。興味が湧いた方は、ぜひ一度読んでみてください。

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